・多血小板血漿療法 PRP
・脂肪由来幹細胞  ASC

再生医療

◎再生医療とは

病気やケガによって機能が低下した組織や臓器を、細胞や人工材料などを利用して再生させることです。
◉当院における再生医療

①多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma,PRP)
a PRP療法(ACP-PRP)
b 高濃度のPRP療法(Angelシステム)

②脂肪由来幹細胞(Adipose-Derived Mesenchymal Cell,ASC)

 

 

◉PRPと幹細胞の違い

•炎症を抑える

•組織を修復する

血小板も幹細胞も人の体の「もともと治る」というメカニズムを担当している、という共通点はあります。
血小板はケガをした時に血を止めたり修復部位に周りから細胞を寄せ集めたりして、「修復のスタート」を担当すると言われています。血小板の指令を受けて、実際にケガの修復を担当するのが幹細胞です。

PRPも幹細胞も、投与したら細胞が増殖して、組織が新しく作られてきます。
その効果の違いは「修復力の強さ」にあり、幹細胞の場合は、PRPよりも修復力が強いです。

 

◉副作用•リスクが極めて低い

本人の血液や組織を使った治療法であるため、アレルギーや拒絶反応などはほとんどなく、非常に安全な治療です。
感染リスクや針を刺した時に出血するリスクなどは、例えば膝関節にするヒアルロン酸注射とほぼ同じです。

 

◎PRP療法

血小板は、血管が損傷するとその場所に集まって止血をします。その際、組織を修復させる働きをする「成長因子」を大量に放出します。
血小板が放出する成長因子には、細胞の増殖や血管の形成などに関するものが数種類あり、これらが損傷部位に直接働きかけ、細胞の増殖を促進し、修復機能を高めます。

 

◉ACP-PRP療法

厚労省に承認された特殊な医療機器で、安全に血小板を元気なまま製剤化します。
その際、炎症や細胞の老化に関連する成分を含む赤血球と好中球を取り除きます。

◉ACP-PRP療法のポイント

①ご本人の血液を使うので、アレルギーや拒絶反応等のリスクが少ないです。

②採血量は15mlです。

③採血後、約15分で治療を受けることができます。

◉高濃度PRP療法のポイント

①ご本人の血液を使うので、アレルギーや拒絶反応等のリスクが少ないです。

②採血量は約160mlです。

③採血後、約40分で治療を受けることができます。

◉実際の治療の流れ(PRP)

①血液検査

貧血がないか採血検査を行います。
極端な貧血がある場合は、治療を受けられない場合があります。

②血液を採取

注射を用いて、15ml(ACPの場合)、または160ml(Angelの場合)を採血します。

③多血小板血漿(PRP)を抽出

採取した血液を、必要な成分を抽出するために、遠心分離機(ACP)、またはAngelシステム(Angel)を用いて、PRPを抽出します。

④PRPの注入

抽出したPRPを、注射器で患部に注入します。

◉対象疾患

・変形性関節症(膝関節・股関節・足関節・肩関節・肘関節・手関節etc)

・肩腱板損傷

・靭帯損傷(肘関節・足関節etc)

・肉離れ(大腿・下腿etc)

・アキレス腱断裂

◉治療の費用(税込)

治療は保険適用外となるため、治療費は自己負担となります。

ACP-PRP
1部位に投与  49,500円
2部位に投与  99,000円

 

◉高濃度PRP療法(Angelシステム)

最近の研究で、血小板をたくさん患部へ供給することで、効果の持続期間や治療の有効率が改善することが分かってきました。
従来のPRPの約2〜6倍の血小板や、最大約20倍の成長因子が濃縮されており、より長期の作用が期待できます。
変形性膝関節症の患者様の治療において、治療後6ヶ月の満足度が、従来のPRPでは68%の患者様が満足しているのに対して、高濃度PRPでは96%という研究データがあります。

 

◉高濃度PRP療法のポイント

①ご本人の血液を使うので、アレルギーや拒絶反応等のリスクが少ないです。

②採血量は約160mlです。

③採血後、約40分で治療を受けることができます。

 

◉実際の治療の流れ(PRP)

①血液検査

貧血がないか採血検査を行います。
極端な貧血がある場合は、治療を受けられない場合があります。

②血液を採取

注射を用いて、15ml(ACPの場合)、または160ml(Angelの場合)を採血します。

③多血小板血漿(PRP)を抽出

採取した血液を、必要な成分を抽出するために、遠心分離機(ACP)、またはAngelシステム(Angel)を用いて、PRPを抽出します。

④PRPの注入

抽出したPRPを、注射器で患部に注入します。

 

◉対象疾患

・変形性関節症(膝関節・股関節・足関節・肩関節・肘関節・手関節etc)

・肩腱板損傷

・靭帯損傷(肘関節・足関節etc)

・肉離れ(大腿・下腿etc)

・アキレス腱断裂

 

◉治療の費用(税込)

治療は保険適用外となるため、治療費は自己負担となります。

Angel
1部位のみに投与  308,000円
2部位に投与  418,000円

 

 

◎脂肪由来幹細胞

幹細胞による再生医療の中で、最も医療への応用が進んでいるのが「組織幹細胞(体性幹細胞)」です。

 

◉自己複製能

組織幹細胞は、皮膚や脂肪、血液のように、きまった組織や臓器で、絶えず分裂を繰り返しコピーを作り続けており「(自己複製能)」、何にでもなれるわけではありません。

 

◉多分化能

骨髄の中に存在する間葉系幹細胞は、筋肉や軟骨、脂肪、神経などに分化する、いわゆる「多分化能」を持つことが明らかになってきました。

さらに近年では、骨髄に存在する間葉系幹細胞と似た性質をもつ幹細胞が、皮下脂肪内にも多く存在することがわかってきました。

これは「脂肪由来間葉系幹細胞(Adipose-Derived Mesenchymal Stem Cell, ASC)」といわれ、組織幹細胞の中でも採取が簡単で、組織量も豊富に存在することから治療細胞として注目されています。

「自己複製能」と「多分化能」を持つ脂肪由来間葉系幹細胞は、脂肪だけでなく、骨、軟骨、神経、筋肉、心筋、血管など、多様な細胞に分化することが明らかになっています。

変形性関節症への再生医療による治療では、この脂肪由来間葉系幹細胞を用いて行われます。

 

◉ホーミング効果

関節の軟骨や靱帯に損傷などの障害が発生すると、損傷部位から修復要請の信号が発信されます。その信号を受け取った幹細胞は、ダメージを受けている部位に集まり、そこで必要な細胞に変化(=分化)することで、細胞器官が修復•再生し症状が改善します。
このように、幹細胞が傷ついた部位に集まろうとする仕組みをホーミング効果といいます。

 

◉対象疾患

・変形性関節症(膝関節・股関節・足関節・肩関節・肘関節・手関節etc)

 

◉実際の治療の流れ(ASC)

①血液検査

術前に以下の感染症検査が必要です。

•B型肝炎ウイルス
•C型肝炎ウイルス
•梅毒
•ヒト免疫不全ウイルス

②皮下脂肪の採取

局所麻酔のもと、お腹、お尻、太ももなどから約3gの脂肪を採取します。

③細胞の培養

採取した脂肪は、厚生労働省から許可を得た細胞培養加工施設(CPC)に送られ、約6週間の細胞培養と無菌検査を実施し、細胞を増やします。

④培養幹細胞の移植

培養した脂肪由来幹細胞を、注射器で患部へ注入します。

 

◉治療の費用(税込)

治療は保険適用外となるため、治療費は自己負担となります。

1関節のみ投与の場合

血液検査料  16,500円

脂肪採取料  110,000円

培養脂肪由来幹細胞投与 1回目  880,000円

培養脂肪由来幹細胞投与 2回目以降  770,000円

 

2関節投与の場合

血液検査料  16,500円

脂肪採取料  110,000円

培養脂肪由来幹細胞投与 1回目  1,584,000円

培養脂肪由来幹細胞投与 2回目以降  1,386,000円

あおもりベイクリニック

青森県青森市長島1丁目6-6 クロスタワー A-BAY(アベイ) 3階

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